台湾に日本人観光客が帰ってきた!
最近台湾を観光する日本人がまた増えているようです。

日本人観光客を相手に商売をされている台湾人の方にはうれしい話です。昨今台湾では中国の個人・団体観光客の受入を開始してから、やおら台湾中で中国人観光客が激増しました。

昨年(2011年)夏に台湾東部の観光地花蓮にいったのですが、駅前は中国人観光客でいっぱいで私も驚きました。

これから観光関係の商売も大繁盛になるのではないかと思われるのですが、僕が聞いたホテルの方の話によればそう簡単な話ではないようです。

なぜなら日本人と中国人をいっしょに受け入れることはむずかしいからだそうです。一方で静かで一方で常に騒がしい。

しかもやっかいなことに、日本人はその場ではあまりクレームをつけないが以後は絶対にこない。だから多くのホテルが今までとおり日本人をメインにうけいれるのか、将来のため中国人用に舵を切るのか見極めていると聞きました。

お店の広告事情
台湾観光の情報を仕入れる手段はたくさんあります。雑誌やネット広告でたくさんお店が紹介されています。お店の方もなんとか観光客を呼ぼうと必死です。

いくつかお店の経営者に話を聞くと、やはりまだ旅行ガイド雑誌に広告を掲載したほうがネットよりも効果があると言います。とあるマッサージ店は30万円かけて日本の旅行雑誌に1ページ広告を掲載したと聞きました。

ネット上でこの店の情報をみると客単価は1300円足らず(約500元)です。ましてやそのうちマッサージ師への支払、諸雑費、そして経営者の取り分などを大雑把に全体の9割くらいとして差し引いた場合お店に残るお金は約130円。

2308人お客さんがきて初めてペイできるということになります。超単純計算1日平均7人こなければならなくなります。

それでも雑誌広告を掲載すると経営者が判断しているところをみるとやはり対費用効果があるのでしょう。お店のほうは外から眺める限り、繁華街にあることもあり客の入りはいいようです。

台湾とネットとステマ
ネットでもいろいろ観光サイトやブログが乱立しています。よく見かける台湾観光サイトにお店の記事を掲載する場合月に約10260円(約4000元)程度かかると聞いています。

無論これも聞いた話なのでおおよそで考えます(もしかしたらもっと高いかもしれません)。先ほどのマッサージ店の事例で考えた場合(客単価あたりのお店取り分130円)、これだったら月に79人、1ヶ月30日計算だと1日に2.7人でペイできます。

これならまだ雑誌に広告を掲載することを考えたら精神衛生上かなりラクです。

ネットは特に若い方、自由旅行でくる日本人に効果的なようです。ただサイトの紹介内容をみても、広告代を払って掲載されているのでどの店もいいことしか書いていません。紹介文もどの店も似たり寄ったり。

口コミやブログについても、お店側が日本人に頼んでいいことを書いてもらったり、ライバル店の悪口を書いたりすることもあると聞きます(実際僕も頼まれたことがありました、断ったけど)。これって今流行の「ステマ(ステルスマーケティング)」になるんでしょうか?

楽しい台湾観光への提案
でも気にすることはありません。台湾のだいたいのお店は「ぼったくり」など自身の信用を傷つけるようなことはありません(よね?)。紹介されているようにいい店ばかりです(よね?)。

ネットがこれだけ普及している今、どのお店も悪い評判は瞬く間に広がることくらい心得ています。サービス料金もネットで簡単に比較できるので、どの店も厳しい価格競争にさらされています。

それだけに値段ではどの店も似たり寄ったりなので、それ以外の部分で違いを出そうと必死です。

こうした現状を考えるとしつこく値切ったり、何軒かはしごするのは時間的制約が大きい観光客にはあまり得策ではありません。

それよりは宿泊するホテルの近くで、時間をかけてお店の方と台湾のこと、商売のことなど思いつくままに質問するなどお話をしてみてはいかがでしょうか?日本語が堪能な方はたくさんいらっしゃいます。

みなさん日本人と話がしたくてうずうずしています。こうした方から直接お話をうかがうことでステマやメディアにだまされない本当の話が見えるかもしれませんよ。