台湾の老板はお茶が好き?
先日会社のボスである台湾人の董事長と、台湾中部南部へ出張に行く機会がありました。台湾中南部への出張は、台湾で働き始めてからはじめてだったので見たものすべてが新鮮でした。そのときの出来事を書いてみます。

台湾中南部は台湾語の世界
訪問先はすべて中小企業で、毎回オーナー社長と社長夫人が出迎えてくれました。

台湾の中南部では中国語ではなく台湾語の世界。ですから中国語しかわからない僕にはうちのボスと相手側の話の内容がまったくわかりません。それでいてたまにボスから「メモをしろ」といわれるのですが、それは土台無理。

たまに相手が気を使って国語(中国語)で話をしてくれるのですがが、話がすすむとすぐに台湾語に戻ってしまいます。

タバコやビンラン、お茶攻勢
先方の社長と対座して座っていると、せわしなく社長自らお茶をついでいただけます。そのせいか僕といいボスといい、相手の社長もひっきりなしにトイレにいくことになります。

なかにはタバコやビンランを勧めて来る場合もあると聞きますが、今回は事前にボスが好まないことを知っているので勧められることはありませんでした。しかし、当の社長本人は我慢できないせいか、ひっきりなしにタバコやビンランを口にしていました。

ビジネスは数字ビジネスは数字
わからないなりに一生懸命みんなの台湾語の会話をきいていると、よくでてくるのが数字。どんな雑談でも必ず出てきます。話の流れから、どうも相手の社長やうちの会社の取り扱っている商品の値段、出荷量、他の会社の取扱商品の値段などのようです。

入社時にボスから「ビジネスは数字がすべて」みたいな説教を受けました。そのときは「数字=ノルマ、成績」のような嫌な印象しか残りませんでした。

しかしこうした商談の場での「数字」は、相手に具体的なイメージを伝えるなんとも便利な「コミュニケーションツール」なんだなと感じました。 

また話の流れから、先方が他人の名刺を持ってきて、新たなビジネスにつながる人脈を教えていただくこともありました。ビジネスとはこういうことなんだなと大変勉強になりました。

台湾で働いているのだなと余韻にふけているのもつかの間、帰りの新幹線でしっかりボスからその日の出張レポートをまとめるよう宿題をいただきました。さすがにこのボスの下では「出張=物見遊山」とはいかないようです。