台湾基隆市になぜ岡山県人が住んでいるのか?

私は岡山県倉敷市出身で、2007年3月に岡山を離れ台湾の北東にある港町、基隆市に住んでいます。 台湾でのサラリーマン生活で感じた個人的な感想をブログで書かせていただいています。

Tag:台湾語

中国語のニーズはまだまだ増えているようです。なんと語学求人の3割が中国語だという話もあります。

現地で留学して中国語を勉強したいという方の中には、中国と台湾どちらが学習する環境が良いのだろうと悩んでいる人もいるはず。

僕は中国南京市で1年間語学留学したことがあるのですが(ただし19年前の1995年)、やはりこれから中国語をがんばろうと思っている方には台湾の方がよいかと感じます。
 
生活環境や対日感情を考えると台湾の方が安心して勉強できるからです。

僕も日本や中国で中国語を勉強していたものの、台湾に来る前にすっかりリセットされた状況に近いレベルまで落ちていたため、台湾でまた一から勉強でした。現在もまだまだ勉強中です。

台湾で中国語で話をするときに、「中国のときとは違うなぁ」と感じたエピソードを3つ紹介させていただきます。

1.中国語が聞き取りやすい代わりにすぐに日本人とばれる
台湾で話す中国語(標準語)は中国の中国語よりとても聞き取りやすいと感じます。なぜなら中国の中国語にはつきものの巻き舌がないからです。
 
また台湾北部に住んでいるせいか、なまりのある中国語を話す人に出くわすことがほとんどありません。
(台湾中南部は台湾語の世界なので、また状況が異なるかもしれません)

これは中国語ビギナーには習った中国語を試す非常によい環境です。

しかし逆に外国語なまりの中国語はすぐ見抜かれるのか、「お前台湾人ではないだろう?」と見抜かれることが中国にいるときより多いように感じます。

中国にいるとき、僕の中国語は今よりさらにさらに下手くそでした。それでも日本人と見抜かれることは比較的少なかったです。
 
中国の南方(広東省とか)の人とか、香港人と思われることが多かったように覚えています。
 
中国は人口が多くいろいろな方言が存在するため、19年前の当時はまさか日本人が南京まできて中国語を話しているとは思われなかったのでしょう。

2.伝わらなかったときの「はぁ?!」が厳しい
ありがたいことに、日本人とわかると台湾の方はあたたかく接してくれる場合が多いです。
 
しかしその前の段階、つまりまだ日本人とわからず、こっちの言いたいことがうまく伝わらないときの台湾人の態度に非常に困惑することがあります。

「はぁ?!」(語尾を上げて短く強め 中国語の声調では第2声)
 
始めこのような経験をするのは極端に発音が悪い僕だけかと思っていたのですが、聞けば台湾に住む他の日本人もこの台湾人が発する「はぁ?!」に戸惑っているようです。

この「はぁ?!」を日本で使うときは、相手の言葉に反感、怒りを感じているときにやや喧嘩(けんか)腰になって発せられます。

普段はとても親切でやさしいと感じる台湾人だけに、会話中突然聞く「はぁ?!」には正直なところ心がえぐられる感じがします。

中国にいるときも「はぁ?!」と言われたことはありましたが、特に気になりませんでした。
 
なぜなら当時は目の前にある商品を買おうとしても「没有(めいよー)」とか言われたり、列も割り込みが普通にあったりと何事もサバイバルだったので、そんな「はぁ?!」ごときでくじけたりしなかったからです。

台湾人に聞くと、この「はぁ?!」は普通のことのようで特に怒っているわけではないようです。

しかし今でもこの「はぁ?!」に遭うと、チキンハートの僕は中国語に自信をなくし、何も話したくなくなります。

3.繁体字がなかなか書けない
中国語の漢字には簡体字と繁体字があります。

要は当時難しい文字すら書けない人が多かった中国が、繁体字を崩して簡体な文字にして自国民に教えたのが簡体字です。
 
あまりに崩しすぎたので台湾人も日本人も見ても原型がどんな漢字すらわからないケースが多いです。

繁体字なら日本人はどの漢字に該当するのかなんとなくわかるのですが、実際書けといわれるとこれほど難しいことはありません。

ただパソコンなどではピンインで繁体字を入力できる方法もあるため、特に仕事や生活で困るようなことはありません。

しかしこのままではますます繁体字を書いて覚える機会は一生訪れないと思われます。

ぜひあなたも台湾で中国語を勉強を
台湾は日本より温暖ですごしやすく、世界でも有数の親日国です。

交通手段も増え、ますます便利になった今、あなたも台湾で中国語を勉強してみませんか?

台湾への移住を考えているが中国語ができなくてどうしようとお考えの方も、そのまま台湾に飛び込んでも大丈夫だと思います。

日本人全開でつたない中国語を話していたほうが、かえってスムーズに台湾生活が送れると思われますから。

あとはこの台湾人の「はぁ?!」にめげない気合さえあれば大丈夫です。 


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台湾にも「歐吉桑(おじさん)」という言葉が存在する誰にしもいつの日か「おじさん」「おばさん」と呼ばれる日がいつか来ます。僕も年齢が41を超え、日本にいれば当然「おっさん」と呼ばれても仕方がありません。

しかし35歳くらいから台湾に移住したため、日本の子供に会う機会がほとんどなく、「おっさん」と呼ばれる洗礼はまだ受けていませんでした。

しかし、台湾で最近台湾人からの呼びかけで「自分がもうおじさんなんだ」と思わせる出来事が起こりました。

もう僕もシャチョーさんなんだ
ある日、台湾台北市内で弁当を買うために列に並んでいました。この付近はビジネス街であるため、ビジネスマンやOLで弁当屋は長蛇の列。弁当屋のおばさんは順番に前に並んでいる人から弁当の注文をとっていきます。

「帥哥(格好いいお兄さん)、どんな弁当買うの?」
「小姐(お姉さん)、なに買うの?」

そしてようやく僕の順番が来たとき、おばさんは言いました。
「後ろの老板(社長という意味)、老板は何買うの?」

僕より前に10人くらい並んでいたのですが、男性はみんな帥哥、女性はみんな小姐と呼んでいたのに、なんで僕だけ老板なんだ!?

思わず繁華街でアジア系のポン引きに「シャチョーさん、ヤスイヨ」なんて声をかけられている風景を思い出しました。

ああ、僕ももうあの「シャチョーさん」と同じなんだと、がっかりしてしまいました。せめて先生と呼んで欲しかった。

日本語のおじさん・おばさんほど楽な単語は無い
日本語では中年男性を一括して、おじさんまたはおっさんと呼びます。これほど便利な呼称はありません。でも中国語の場合、親戚のおじさんを呼ぶときは自分とその人の関係で呼称が変わります。

例えば母方のおじさんは舅舅、父方は叔叔。これでさらに一番上のおじさんだと大叔叔、二番目は二叔叔、三番目は三叔叔とかになります。台湾の義父や義母の兄弟姉妹が非常に多く、顔と呼称を一致して覚えるのが本当に一苦労でした。

また意外にも中国語ではなく、台湾のローカル言語である台湾語には日本語のおじさんにあたる「歐吉桑」という言葉があります。発音も日本語のおじさんとほぼ同じ。でもまだ幸いにも台湾の子供に「歐吉桑」とは言われていません。

もう朋友と呼ばれる日はないのか?
20数年前、まだ僕が学生で中国でバックパッカーをしていたころ、至るところで「おい、朋友」と呼ばれました。

「おい朋友、これは安いぞ、買え」「おい朋友、俺のタクシーに乗れ」「おい朋友、マネーチェンジだ」。

今会ったばかりで何が朋友だ!なんて言ってもお構いなし。

あれからもう中国に渡る機会はまったくありません。もしかすると、今はもう中国にいってもやはり老板と呼ばれるのでしょうか?今なら朋友と呼んでくれる方が大変ありがたいのですが。

普通の台湾ガイドブックに飽き足りた方におススメ
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台湾の老板はお茶が好き?
先日会社のボスである台湾人の董事長と、台湾中部南部へ出張に行く機会がありました。台湾中南部への出張は、台湾で働き始めてからはじめてだったので見たものすべてが新鮮でした。そのときの出来事を書いてみます。

台湾中南部は台湾語の世界
訪問先はすべて中小企業で、毎回オーナー社長と社長夫人が出迎えてくれました。

台湾の中南部では中国語ではなく台湾語の世界。ですから中国語しかわからない僕にはうちのボスと相手側の話の内容がまったくわかりません。それでいてたまにボスから「メモをしろ」といわれるのですが、それは土台無理。

たまに相手が気を使って国語(中国語)で話をしてくれるのですがが、話がすすむとすぐに台湾語に戻ってしまいます。

タバコやビンラン、お茶攻勢
先方の社長と対座して座っていると、せわしなく社長自らお茶をついでいただけます。そのせいか僕といいボスといい、相手の社長もひっきりなしにトイレにいくことになります。

なかにはタバコやビンランを勧めて来る場合もあると聞きますが、今回は事前にボスが好まないことを知っているので勧められることはありませんでした。しかし、当の社長本人は我慢できないせいか、ひっきりなしにタバコやビンランを口にしていました。

ビジネスは数字ビジネスは数字
わからないなりに一生懸命みんなの台湾語の会話をきいていると、よくでてくるのが数字。どんな雑談でも必ず出てきます。話の流れから、どうも相手の社長やうちの会社の取り扱っている商品の値段、出荷量、他の会社の取扱商品の値段などのようです。

入社時にボスから「ビジネスは数字がすべて」みたいな説教を受けました。そのときは「数字=ノルマ、成績」のような嫌な印象しか残りませんでした。

しかしこうした商談の場での「数字」は、相手に具体的なイメージを伝えるなんとも便利な「コミュニケーションツール」なんだなと感じました。 

また話の流れから、先方が他人の名刺を持ってきて、新たなビジネスにつながる人脈を教えていただくこともありました。ビジネスとはこういうことなんだなと大変勉強になりました。

台湾で働いているのだなと余韻にふけているのもつかの間、帰りの新幹線でしっかりボスからその日の出張レポートをまとめるよう宿題をいただきました。さすがにこのボスの下では「出張=物見遊山」とはいかないようです。
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台湾では旧正月に合わせて多くの映画が公開されていますが、そのなかでもベテランタレント、猪哥亮(ジューグーリャン)が主演する『デビッド・ロマン(大尾鱸鰻)』が、公開1週間で興行収入台湾元1億元を突破する大ヒットをしています。

その噂を聞きつけて僕も嫁と二人で基隆の映画館に足を運びました。
  
ストーリーは、台湾の経済発展が著しい1990年代、カメラマンだった豬哥亮演じる主人公大尾が、とあるきっかけでギャングの親分になるところからはじまります。内容は自分の身代わりになって死んだ男の息子小賀、大尾の一人娘小芹の3人が織り成すドタバタ劇です。

そのなかでやはり一番おもしろいと話題なのが、主人公を演じる猪哥亮(ジューグーリャン)の台湾語のダジャレです。

例えばギャングの親分が集まった席で、ウェイターが猪哥亮に次のように聞きます。
「請問咖啡要冰的還熱的?(コーヒーはホットにしますか、アイスにしますか?)」

それに対して猪哥亮は台湾語で次のように答えます。
「冰斗啦!(アイスだ!)」

この「冰斗啦」の中国語の発音が、台湾語の「翻桌(意味は、怒った!やってられるか!!机をひっくりかえせ!! )」とよく似ています。このためそれを聞きつけたギャングたちは一斉に銃撃戦を始めるのです。

それ以外にも多々そういったダジャレが出てくるのですが、やはり台湾語がわからなければ正直笑いについていけません。

正月の当日、映画館は若い学生と思われる観客で満員。豬哥亮のダジャレに映画館は爆笑の渦でした。しかしそれでも近くの席からは「何がおもしろいの?台湾語はよくわからない」といったつぶやきも聞こえました。

台北、基隆など台湾北部で生活をしていると、ほとんど中国語(国語)で不自由しません。その代わり、このように台湾語がわからない若い台湾人を見かけることもあります。

台湾で生活をしていて、なかなか台湾語まで話せる日本人にはお会いする機会がありません。台湾人の嫁の話では、台湾語を流暢に話す欧米人はたまに見かけるといいます。

私見ですが、台湾語はどちらかというと話し言葉だけに、文字や文法からの勉強が得意な日本人にはなかなか会得できないのかなと思いました。

ギャンブルで多額の借金を残して逃亡した豬哥亮が数年前にようやく芸能界に復活し、映画やテレビでよく見かけるようになりました。この映画をきっかけに台湾語を勉強して、豬哥亮のギャグが笑える数少ない日本人にでもなってみようかと思っています。
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