超VIP夫人と買い物したローカルスーパー
故あって1ヶ月もの間、日本の某所で関連会社である台湾系企業のお手伝いをしていました。

仕事内容は総務、要は何でもやれ!といわれて馬車馬のようにお休み返上で働いておりました。

とある日、台湾から超VIP夫婦がいらっしゃるとのことで、送り迎えの運転手兼小間使いを命じられました。

しょっぱなから、時間直前まで他の社員に車を使われ、やむなく空港まで高速道路を超スピードで念仏を唱えながらお迎えにいくなど、超VIP夫婦をお見送りをするときまで終始ドタバタした3日間を送るはめになりました。

中でも特に印象に残った、超VIP夫人と二人で日本の普通のスーパーで買い物をした強烈な思い出について書いてみようと思います。

ティシャツに短パン、ゴムサンダルの超VIP
ゴムサンダルでVIP登場
どう見ても台湾でよく見かけるそこらへんのおじさんと変わり映えしない超VIP

二日目の昼下がり、超VIPのご主人はお昼寝ということで、僕は暇をもてあました超VIP夫人につきあって近所のローカルスーパーにお買い物に行くことになりました。

台湾人幹部の話によれば、この超VIPは宝石を取り扱う会社の大株主(董事長)で、それはそれは大金持ちと聞いていました。

しかしその身なりはティシャツに短パン、ゴムサンダル、どう見ても台湾でよく見かけるそこらへんのおじさんと変わり映えしない格好。

夫人も年相応の格好で金持ちらしさが微塵にも感じられません。

しかしその買いっぷりは、やはり大金持ちそのもので「豪快」感丸出しでした。

食材はカート2台分(カゴ4つ)のお買上げ
カートを二つ押して買い物する経験はあまりない
カートを二つ押して買い物する経験は僕は初めてでした

超VIP夫人は、台湾の味が恋しい台湾人社員のためにわざわざ手料理をふるまってくれるということで、早速食材売り場へむかいました。

気合が入っているのか、夫人はあれもこれもとどんどん僕の押すカートに食材をいれていくので、ついにはカート二つにかご4つを入れて、食材満載でレジに向かうことになりました。

とはいっても手当たり次第やみくもにカートにいれていたわけではありません。すべて値札に目を通し、自分で納得のいかないものは容赦なく元のところに戻していたのは印象的でした。 

ドラッグストアで大人買い 棚にあるやつ全部頂戴
「疣」をイボとすぐ分かる人はそうはいないはず。
「疣」をイボとすぐわかる日本人はそう多くないはず

しかしこの食材購入は超VIP夫人にとってはただの遊びのようで、併設のドラッグストアではさらに大金持ちの本領を目の当りにすることになりました。

夫人も他の台湾人のご多分に漏れず、お友達や親戚、ご近所の方のために日本の薬をお土産にもって帰るようで、みなさんのリクエストを書いたメモをもって店内を歩き回ることになりました。

薬の購入もかなり真剣で妥協は一切許しません。何度も薬剤師を呼び出して、僕を通訳にして効能やら使用方法を納得いくまで何度も質問させられました。やはりこの辺は月並みの金持ちとは違います。自分の求めているものと少しでも違えば買い物かごには入れません。
 
あまりに買い物にエキサイトしていたのか、口調も次第にヒートアップ。

「疣」に効く薬を探せと言われて、僕も薬剤師も意味がわからず困っていると、「お前らは学校でまじめに勉強したのか!」と激怒される始末。

しかし購入すると決めたら、夫人の買い方は極めて豪快。
 
「棚にあるやつ全部かごに入れて」
 
横にいた薬剤師もあまりの豪快さに口ポカーン。

いくつかの商品についてそんな大人買いをするものだから、そこの棚だけ売り切れ状態になっていました。

当然お買い上げ金額はウン万円になるわけなのですが、それでもご婦人のお支払いは豪快にニコニコ現金払い。

こんな豪快な買い物に付き合えるのは多分一生に一度くらいだなと仕事を忘れて感心してしまいました。

お金持ちになる極意とは?
お金持ちになる極意とは?
お金持ちになる極意とは?

でもそんな買い物につきあった僕に夫人がくれた報酬は、なんと自販機の缶コーヒー1本と、婦人が自販機で押し間違えて買ったお茶1本だけでした。

さすがは大金持ち、価値あるものには惜しみなくお金を払い、価値を見出せないものには財布の口を閉める。だからお金がたまるのですね。勉強になりました。 

2回目の台湾旅行のお供に


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