台湾基隆市になぜ岡山県人が住んでいるのか?

私は岡山県倉敷市出身で、2007年3月に岡山を離れ台湾の北東にある港町、基隆市に住んでいます。 台湾でのサラリーマン生活で感じた個人的な感想をブログで書かせていただいています。

Tag:漢方

台湾でテレビを見ていると、薬のコマーシャルがよく目に付きます。なかでも気になるのが、「正記 加味消痔丸」という漢方薬のコマーシャル。


内容は、会議中、口臭のひどい女性が発言していると参加者が全員倒れてしまうというもの。
あまりの口臭に会議室は大混乱
このコマーシャルのなかで、口臭の原因は「火気(フォチィ)が大きいからだ」とあり、この薬を飲めば、それを軽減できるとあります。

火気とは?
まず私は漢方の専門ではないので、知識の正確さに欠く点はご容赦ください。

周りの台湾人に聞いた話では、火気とは、体内に「のぼせ」、「熱がこもる」ような漢方的概念だそうです。

火気が大きくなると、口内炎などの炎症、にきび、口の渇きやイライラ、頭痛や便秘、そして口臭がひどくなります。

火気が大きくなる原因は、寝不足、辛いものや刺激物を食べる、ストレスなどが挙げられます。

別に漢方を知らない人でも、経験的にわかるような気がしませんか?

ちなみに台湾名産でもあるマンゴーは食べると「火気」が大きくなることで有名です。食べ過ぎないように注意してください。

台湾では、火気という考え方は普通に普及しており、上記のような症状がでると、火気を下げる青草茶や苦茶を買って飲んでいます。

まだ「正記 加味消痔丸」を飲んだことはありませんが、もういい年した中年だけに少し気になりながらこのコマーシャルを眺めています。
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漢方薬は本当に効果があるのか?
仕事柄、台湾で漢方薬を購入される方に接する機会が多くなりました。ダイエットや性機能向上といったささやかな期待を持った方から日本で治らない疾患を抱え漢方に望みを託して来られる方までいろいろです。

東洋の神秘的な秘法のベールにつつまれた雰囲気に、もしかしてたちまちのうちに自分の悩みが解決できるのではないかと半信半疑、いや密かに期待をして購入されていきます。

それだけに飲んで期待ほどの効果が感じられないと、期待が失望に変わり、だまされたなどと感じられるようになります。

漢方薬を購入にくる方の認識と実際の漢方の状況に実際どういったギャップが存在するのでしょうか。

1.今飲んでいる薬が効かないから漢方薬を飲んでみようと思うのですが・・・・
お試しで漢方薬を飲んでも効かないかも
お試しで漢方薬を飲んでも効かないことが多いかも

みなさんご存じのとおり西洋医学と漢方は同じ医学でも考え方が異なります。

大雑把にその違いを説明すると、対処療法に重きを置く西洋医学に対し、漢方は身体のバランスから疾病の原因を見つけそれを解決することで症状をなくすいう考え方です。

漢方には同病異治とか異病同治とかいって、他人と同じ症状でも違う治療法や薬を飲んだり、他人と違う症状なのに同じ治療をしたり薬を飲んだりすることがあります。

これは先の考え方に立てば、原因が同じなら違う症状でも同じ治療法を行うし逆もしかりなのです。ゆえに○○に効果がある薬を飲んでも、発症の原因を見極めなければ効かないケースも当然あります。

だから単純に今飲んでいる西洋薬を漢方薬に置き換えて飲んでもあまり効果が期待できないことが多いと思われます。

2.漢方薬を飲んでもたいして効かないじゃないか!
漢方薬を飲んで劇的によくなることは期待しない方がよい
漢方薬に過大な期待はやめたほうがよいかも

台湾で漢方薬を購入される方の多くが既成薬を購入しています。結構高い買い物なので、期待以上の効果を性急に求めがちです。ただ運がよくない限り劇的に効果を感じることは少ないのではないかと思います。

その理由は2つあります。
1つ目の理由は、既成の薬という宿命上同じような症状の方が飲んでも問題ないよう効き目をマイルド気味にしていることです。

薬はある意味毒と同じで諸刃の剣です。極端に効くような調合をした場合、人によっては効きすぎて身体に悪影響を及ぼしかねません。

だからといって勝手な判断で用量以上服用すれば、身体を壊すことは間違いないので絶対おすすめできません。

もう一つの理由は、漢方も西洋医学と同じで本来はその人の身体状況に応じて投薬をし調整をしていくものです。既成薬が一発でその人の体質や症状にあうとか、1.で述べたように発症原因の除去ができればよいのですがそれはなかなか難しいです。

だから漢方薬は長く飲み続けることで効果があるという考え方もどうかと思われます。一定期間真面目に飲んで効果がなければ薬があっていないと考えるのが当然です。

3.真面目に用量を守って時間通り飲んでいるのに効果がない
薬だけではやはり治らない、生活習慣の見直しが大切
漢方薬だけでは治りません。生活習慣の見直しも大切です

真面目に用量を守って継続的に飲んでも薬が効かないという方もよくお見受けいたします。先に述べた理由で薬があっていないというケースもありますが、それ以外にも大きい理由があります。

その理由とは、生活習慣、食習慣を改善せずに漢方薬だけで症状を改善するのはなかなか難しいからです。

漢方の得意分野である「冷え症」の改善を例に説明をしてみます。

「冷え症」とは読んで字のごとく、身体が冷えて血液の循環が悪くなることで、手足が冷たかったり、身体に痛みを感じるような症状がでます。

漢方薬を真面目に飲んで体全体が温まるようにしても、毎日クーラーがギンギンに効いた部屋で冷たいビールやアイスなど物理的に冷たいもの、または漢方的に「冷たい」食べ物を日常的にたくさん摂取していれば当然治るはずはありません。運動もしなければ全身に血の巡りがよくなることも難しいです。


漢方で身体を治そうと考えているのであれば
本気で漢方で身体を治したければ
漢方で本気で身体を治そうとお考えならば

漢方で本気で身体を治そうとお考えならば、漢方の医者に一度身体を見てもらった方良いと思います。なぜならば漢方には漢方の考え方があり、そういった知識を持ち合わせていない以上、やみくもに既成薬を試しても効かない可能性がありますし、生活上注意すべきことを聞かなければ治るものも治らないからです。

ただ漢方クリニックに行く前に、今一度自分自身の身体の諸症状をよく観察しておいた方がいいと思います。なぜなら漢方では脈と舌をみるだけで、特に身体を触ったり機器で身体を検査をするわけではないので問診にかかるウェートが高いからです。だから医師の質問に正確に症状を伝えられなければ医師の判断にも影響が出る恐れがあります。

残念ながら台湾には日本語がわかる医師が在籍する漢方クリニックがあまり多くありません。

それでも日本語サポートをしてくれるところもあるので、一度日本語でじっくり自分の身体をみてもらってはどうでしょうか?

やみくもに高い買い物をするより、身体を治す近道だと思います。
(すべてあくまで私見です。僕はまだ漢方勉強中なのでおかしいところがあればご指導ください) 


2回目の台湾旅行のお供に


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だめと言われるとしてみたくなるのが人間の性
ネットの世界では検索してはいけないワード(言葉)なるものがあるようです。

台湾の民間療法をネットで調べている中で僕も検索してはいけないワード(言葉)を見つけてしまいました。

あなたも勇気を持ってぜひ「かっさ」で画像検索してみてください。
 Googleで「かっさ」を画像検索
Googleで「かっさ」を画像検索した結果

2500年の歴史を持つ中国の民間療法「かっさ(刮痧)」

「かっさ」は刮痧と書き、中国語でクワシャーと言います。

2500年の歴史を持つ中国の民間療法のひとつで、首筋、うなじあたりから肩、背骨までれんげや専用板をこすりつけます。

実際の作業の状況はこちら。


そうすることで血液の循環をよくし、瘀血・淤血(おけつ)を取り除くというものなのです。

瘀血・淤血(おけつ)とは、中国医学の概念で、鬱血(うっけつ)や血行障害など、血の流れの滞り、またはそれによって起きる様々な症状や疾病のことを指します。

「かっさ(刮痧)」の効果は絶大
この瘀血・淤血(おけつ)を取り除くとどういう効果があるのでしょうか?

僕の経験でいいますと、風邪の初期症状で身体がだるい、首や肩が凝る、張っているといった症状が著しく改善します。

これで病気が治るとかというような大げさなことはできませんが、ちょっとした身体の不調には抜群の効果があると感じています。

インターネットでみてみると小顔になるとか、むくみをとるとか見かけますが、僕はまだその効果は知りません。

何はともあれ一度この味を知ると忘れられません。みなさんも一度お試しください。 

あなたも「かっさ」をはじめるならば・・・


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日本で外食すると「お冷」がでてくるのはなぜか?という台湾の新聞コラム記事を最近見つけました。確かに台湾で外食をするときに、「お冷」がでてくることはほとんどありません。

僕もなぜなのか考えてみましたが、はっきりした理由はわかりません。ただ日本にいるときはそれが当たり前だと思っていました。

そこで今回、反対にそもそもなぜ台湾の食堂やレストランでは「お冷」が出ないのか考えてみました。

むせたらスープを飲みなさい
台湾人になぜ食事に水がでないのか尋ねたところ、そもそも「なぜ水を飲む必要があるのか?」といった予想だにしていない回答がかえってきました。例えば食事中にむせたりしたら・・・と聞くと、なんと「スープ」を飲めばいいと言われました。

そういわればそうかもしれません。別に食事中水やお茶ばかり飲んでるわけではありませんから。となると日本でお冷がでるのは、あくまでウェルカムドリンク的な要素なのか?と思えてきます。

だからといってお冷が出ない台湾の食堂におもてなしの心がないわけではありません。

台湾では飲料水はそもそも買うもので、食堂側がただで提供するにはその分コスト計算をしなければなりません。コップを準備したり洗ったりを考えると正直あえて客に「水」を出すためだけにそんな手間をかけてもしょうがない、というところではないでしょうか?

冷や水は身体に毒
台湾のコンビニでは、冷えてない常温のペットボトルや缶の飲料を販売しています。
日本では冷えていて当たり前
日本から台湾にきたばかりのころは逆に「なぜ常温のジュースなんて売るんだ?そんなものは店頭に置かず、倉庫に保管しておけばよいのに」なんてずっと思っていました。

あるとき台湾人にその理由を聞くと、常温商品の需要があるからといわれました。そのときはそんなものかなと聞き流していました。

しかし外出先で薬をのむとき、もしくは喉をいためているときはやはり常温の水があってよかったと感じました。

今まで日本在住時は四六時中冷たい水に囲まれていたため、無意識にどんなときでも冷たい飲料を口にしていました。実はこれは非常に身体に悪いことらしいのです。

中国医学(漢方)によると、冷たいものは万病の元、人間の身体は冷やしてはならないと聞きます。そうした考え方も台湾生活の背景にあるから、「お冷」というものは台湾に存在しないのかもしれません。

是非あなたも楽しい台湾旅行を
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