昔台湾の学校が甲子園に出場していた
日本ではもう春の選抜高校野球が始まりました。

台湾では1920年代に海外から甲子園を目指した球児を描く映画「KANO」が大きい話題を呼んでいます。

僕も基隆の映画館に見に行ってきました。

その内容について感じたことを3つのポイントにまとめてみました。

1.昔の台湾はこんなに日本チックだったのか
当時は昭和初期で、日本の植民地時代の台湾中南部にある嘉義が舞台です。映画では他のドキュメンタリー映画で見たような当時の町並みが見事に再現されています。

今の台湾のごちゃごちゃした町並みより、当時の方がかなりすっきりしていたんだなと感じます。
 
日本を意識した映画だからなのか、街中に着物をきた人が多く見られます。観光地以外ほとんど日本人らしき人影を見ない基隆にいる僕にはにわかに信じられない光景です。

この映画はなんと9割以上が日本語で話され、字幕を見なくても安心してみることができまず。

ただ私のいた映画館の99%が台湾人のはずなので、彼らがどう感じたのか少し興味津々です。

2.台湾版「スクールウォーズ」ばりの熱血野球ストーリー
あらすじを簡単に言うと要は弱小野球チームが熱血監督の指導の下、甲子園にいくというストーリー。

映画をみて思い出したのが弱小高校ラグビー部が花園を目指す「スクールウォーズ」(1984-85テレビ放映)。

しかし今から約90年前の台湾には、学校の廊下をバイクで走る不良や体の弱いイソップはまだ存在しないようです。

小さいながらも恋愛や他校との喧嘩沙汰もありますが、「スクールウォーズ」と違いひたすら練習と試合がメインで描かれていました。

グランドに入る前は一礼しろとかいった日本ならではの「精神野球」もしっかり描かれていました。

3.日本植民地時代を美化?
台湾では公開より10日足らずで興行収入1億2000万台湾ドル(約4億1000万円)を突破というくらい大盛況です。

その反面、内容が日本の植民地時代を美化しすぎではないかとの批判もあります。

映画では野球とは関係ないのに、台南に烏山頭ダムを作った技師八田與一の偉業が同時に描かれています。

また一部台湾人を蔑視する日本人も登場はしますが、中国の反日映画のように露骨に現地の人をいじめる日本人は出てきません。

ただ台湾統治時代のことについてあまり予備知識をもたずこの映画をみると、日本は台湾人に野球を教えたり、ダム作ったりいいことばかりしてたのだ、なんて誤解を招く恐れがあるように感じました。

まあ今の日本のご時世・国際環境を考えると、2015年日本公開後、みんなひさびさに自国の歴史に少しでも自信を持つことができるのではないでしょうか?

140字以内でまとめたKANOの感想
最近、我が故郷岡山県にいる先輩から「台湾で話題の映画「KANO」ってどんな感じ?」というメッセージが来ました。

上映時間3時間と非常に長い映画の内容を、くどくどいうのもどうかと思うので、できるだけイメージがわくよう、それでいてツイッターで伝えられるくらいの文字数で映画の感想を以下のようにまとめてみました。

日本植民地時代の台湾嘉義を舞台にした、日本人が過去のノスタルジーに浸れるスポーツ根性の野球映画。映画ではほとんど日本語なので言語的には問題ありませんが、野球を知らないと少しわからないかも。上映前に必ずトイレにいっとかないと後半いいところが落ち着いてみれない恐れがあるので要注意。(以上139字)

台湾に来る予定がある方は、日本公開をまたず今のうちに台湾でみてはいかがでしょうか?

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