コロナ禍のホテルの廊下
1.ホテル宿泊
帰国日当日に空港に迎えが来ない人、当日にレンタカーを手配できない人は、検疫所指定のホテルに宿泊することになります。一泊だけ無料で泊まることができます(二泊目以降は有料)。

翌日検疫の結果が出た後、陰性であればホテルを出ることができます。結果は翌日の午前中に部屋まで電話がかかってきます。

バスがホテルらしき場所の前に停まると、名前を呼ばれた人から下車です。下車して自分のトランクを出すと、ホテルの裏口から中へ入っていきます。

ホテルのフロントで受付をする代わりに、裏口エレベーター近くに設置した簡易机で簡単に名前を確認され、手配された部屋を告げられます。

裏口エレベータで指定の階まで行き、そこから部屋に入ります。エレベータのボタンすら押させてもらえません。まだ結果がでていないのですが、もう完全に感染者扱いです。

2.宿泊の掟(おきて)
コロナ禍で帰国者用に準備されたホテルの部屋
       
帰国者受入ホテル 至って普通の部屋
宿泊するにあたり、事前にいくつか説明がありました。その中でも特に注意すべきことは下記の2点。

(1)部屋から一歩も出てはいけない。
 一度入室すると一切室外には出ることはできません。だから近くの店に買い物もいくことができません。このため部屋の鍵は渡されません。

 驚くことにフロアの廊下の一番奥に見張り番の職員がずっと座っていました。

 館内の自販機でお酒でも買おうかと思っていましたが、それも無理。また室内で飲酒すること自体なぜか禁止されていました。

(2)食事はノックがしてから数分経ってから取ること。
 外へ出ることができない代わりに、職員がドアの外まで弁当など三食の食事を持ってきてくれます。部屋の外には椅子があり、その上に食事を配っていきます。食べたごみはその椅子の下に置くことになります。

 職員が食事を持ってきた際、部屋のドアをノックされますが、すぐにドアを開けてはいけません。そのフロアの食事を配り終わり、職員が立ち去ってからドアを開けることになります(その時間、ノック後数分と表現されていました)。

室内は普通のホテルと全く同じで、テレビもお風呂も使えます。WI-FIも飛んでいるのでインターネットもできます。環境は快適でした。

3.食事
コロナ禍ホテル夕食
       
宿泊当日夜のお食事
なにもやることはないので、やはり気になってくるのが食事の時間とその内容です。

食事の時間は、夜は7時ころ、朝も7時ころと記憶しています。昼はチェックインが遅かったこともあり、夕方近くにきました。食事は至って普通で、おいしくいただくことができました。

4.岡山へ
翌朝8時過ぎに部屋の電話が鳴りました。厚生省の職員の方からで、私のPCR検査結果は陰性だという連絡でした。多分今後の人生において、厚生省と直接連絡をとるのはこれが最後だと思われます。

その後すぐに荷物を片付けて部屋を出ました。エレベータ前では係員が厚生省が押印した「PCR検査 陰性」の証明書を手渡してくれました。
PCR検査結果
             PCR検査結果 陰性
変な裏口を通り、今回は晴れてホテルのフロントから出ることができました。そしてやはり歩いて5分もたたないうちに、空港のレンタカー事務所が軒を並べる棟に着きました。

そこには10社近くレンタカーオフィスが並んでいましたが、朝9時過ぎで早いせいか客はだれもいません。

私は事前にネットで予約したN社のカウンターで手続きをし、三菱の軽自動車で空港島内を脱出、一路岡山に向かいました。

関空から岡山までの自動車ルート
        関西空港から岡山まで途中休憩を挟み、約4時間でした
奇しくもゴールデンウィーク中ではありましたが、岡山に向かう高速道路はどこも閑散としており、渋滞らしい渋滞もありませんでした。

5.その後
その後私は岡山の実家の2階で2週間巣篭もりをすることになりました。

事前に提出した資料に基づいて、管轄の保健所から毎日電話で体温と体調を聞かれます。

不要不急の外出は極力避けるよう言われており、私も、自分が原因で岡山県に感染者が出てしまうのはまずいと感じ、ひたすら家にいました。

幸い全く何も症状がでず、無事2週間過ごすことができました。

この場を借りて、空港の方、厚生省の方、保健所の方にお礼を申し上げる次第です。

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